和楽器・伝統音楽 演奏家派遣・生演奏・演奏依頼 コンサート企画制作

日本の音・美・心-オリジナルな音楽・舞台を通じて感動を共有 Waternet SG ウォーターネットサウンドグループ

TOPJAPANESEENGLISH中文 お問い合わせ
TOPICS会社概要サイトマップ
和楽の新たな世界-注目のアーティストがラインナップ
お薦め企画 アーティスト 講演予定 実績 CD情報

TOP >和楽器豆知識 [尺八]
尺八
琵琶
太棹三味線
一絃琴
大鼓
小鼓
能管
雅楽・笙

和楽器豆知識

尺八

楽器の特徴


尺八(中村明一)

・楽器の特徴真竹(マダケ)の根の部分を使用し、表に四つ、裏に一つの指孔
・竹の節は七節
・歌口には水牛(鹿)の角、流派により形が違う
・管の内側は、漆(ウルシ)で「地塗り」

歴史

古代の尺八
中国の唐代に現われ、奈良時代に日本に伝来し雅楽に用いられていたが、平安時代に消滅した。正倉院に保存されている。「雅楽尺八」「正倉院尺八」とも呼ばれる唐の律尺の1尺8寸(※約44cm)にあたり、尺八の名はこれに基づく。素材は、竹の他、石や象牙でできたものもある。 ※現在の尺八、1尺8寸は約54cm。

中世の尺八
「一節切(ひとよぎり)」、15世紀後半(室町時代中期)に中国の僧・蘆安(ロアン)が日本に伝えたという説がある。長さは1尺1寸1分(約34cm)で、管の途中に節が1つしかなく、これがこの楽器の名称の由来とされている。

近世の尺八
「普化(ふけ)尺八」「虚無僧(こむそう)尺八」、現在一般的に尺八と呼ばれているもので、普化禅師が中国から尺八を伝えたとか、虚竹(きょちく)禅師がそれを広めたとも言われている。17世紀(江戸時代初期)に普化宗という禅宗の一派があり、虚無僧といわれる人たちが尺八を吹いて諸国を歩いた。尺八を楽器としてではなく、法器として、呪文を唱え、お経を読んだりするのと同じような意味で吹いた。表向きは一般人の吹奏は禁じられた。徳川幕府は浪人対策のひとつとして、天蓋をかぶった特異なスタイルで諸国を行脚する虚無僧の特権を容認するとともに、幕府隠密としても利用している。護身のために竹の太い根のところで作られるようになった。

現代の尺八
虚無僧が尺八を修行する場が江戸・浅草にあり、江戸時代中期にその指南となったのが黒沢琴古(1710〜71)。もと福岡の武士で浪人となって各地を行脚し、尺八の古典を集め改作し新作曲も作り広めていった。これが現代の琴古流の始まり。 明治4年普化宗の廃止により、普化尺八は楽器として一般の人にも吹奏が自由になり、筝、三味線と合奏されるようになった。一方で旧来の普化宗に属する純宗教的な曲のみを厳守する虚無僧の一派を明暗流と呼び区別している。その明暗流から明治29年、派生したのが都山流で、始祖の中尾都山(1876〜1956)は、時代に即応する新曲を創作し、教授法・演奏法の改革を行なう一方、宮城道雄との提携もあって大きな発展を遂げ、現在では琴古流と並ぶ尺八の二大流派となっている。 現代の尺八は、「地塗り(じぬり)尺八」と呼ばれ、砥の粉(とのこ)、石膏(せっこう)、漆(うるし)、及び水を用いて、管の内部に微妙な加工がしてある。よく響き、音程も安定している。大管音(だいかんおん)と呼ばれる高音域の演奏が可能となり、法器から楽器へ次第に変化した。

音階・奏法

・全開音、半開音
・メリ、カリ
・ユリ、首振り
・ムラ息、コロコロ、カラカラ、玉音(たまね)
  ※首振り3年コロ8年

本曲

無伴奏の尺八独奏曲、または無伴奏の尺八連管による曲。流派独特の曲と、そうでない曲がある。

三曲合奏

単に三曲ともいう。江戸時代から確立された演奏形態でり、豊かな表現力を持つ。 三味線、筝、及び胡弓(又は尺八)による合奏

竹について

竹は日本人にとって最も身近な植物の一つであるが、木でも花でもなく、イネ科に属する。 有史以前から竹は有用な植物として、霊力を秘めた呪具から、生活のための実用品、更には芸術のための素材として使われてきた。 日本の「竹の御三家」は、マダケ、モウソウチク、ハチクの三種。日本の竹を代表するマダケは九州が原産地と見られており、マダケとハチクは日本の自生種と推定されている。モウソウチクは江戸時代に中国大陸から移植されたものだが、竹材、鑑賞用、そして、筍(たけのこ)も美味なので愛用されてきた。現在では、マダケとハチクを抜いて第一位となっている。 マダケの用途は広いが、特に工芸品には最適。竹の皮は版画用バレンに最適。筍はにがいので、苦竹(にがたけ)とも呼ばれる。


(C) Waternet SG Inc. 2003-2008 All Rights Reserved.